葬儀のあと 2025.05.30

忌明けとは？当日にすることや事前に準備することを知っておこう

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「忌明け」という言葉の意味をご存知でしょうか。「聞いたことはあるけれど、詳しい意味は分からない」という方も少なくはないでしょう。本記事では、忌明けの意味や当日にすること、事前に準備することなどを詳しく解説します。

忌明けとは
忌明け当日に行うこと
忌明けを迎える際に必要な事前準備
忌明けまで慎むべきこと
忌明けにやるべきことを抑えて準備しましょう

忌明けとは

「忌明け」という言葉は聞いたことがあるものの、意味は詳しく分からない方も多いのではないでしょうか。そこでまずは、忌明けの意味や日数、喪中との違いについて詳しく解説していきます。

忌明けの意味

忌明けは「きあけ」もしくは「いみあけ」と読みます。忌明けとは、「忌中」「忌服」の期間が終わることを指す言葉です。忌中は、故人が極楽に行けるかどうかの裁きを待つための時間とされています。忌明けまでは供養に専念すべきとされており、遺族はお祝い事やお参りなどを避けるべきと考えられています。忌明けを迎えることで、遺族はいつも通りの暮らしに戻ることができるのです。

忌明けまでの日数

故人が亡くなってから忌明けまでの日数は、宗教ごとに異なります。神道の場合は50日目に行われる清祓いの儀の後であり、仏教では49日の法要をもって忌明けとなります。キリスト教は「喪に服す」という考え方自体がないため、忌明けの概念もありません。

忌中と喪中の違い

忌中と似た言葉に「喪中」があり、意味が混合されることもあります。しかし、この二つは大きく意味や期間の長さが異なるものです。忌中には遺族が穢れを落とす期間・故人のために祈る期間という意味があります。一方、喪中は亡くなった故人の冥福を祈って喪に服すための期間とされています。また、忌中は仏教では49日間、神道では50日間であるのに対し、喪中は故人との関係によって異なりますが一般的には1年間です。

忌明け当日に行うこと

忌明けは、故人にとっても遺族にとっても重要な意味を持つ節目です。そのため、忌明け当日にはさまざまな儀式が執り行われます。直前になって焦ることのないように、忌明け当日に行われることを前もって確認しておきましょう。

四十九日法要

仏教では忌明けには、四十九日法要が執り行われます。故人の命日を1日目とし、故人が亡くなった日から48日目が四十九日にあたります。四十九日の当日に法要を行うのが最もよいとされていますが、遺族や親族の日程が合わない場合は日程を前倒しして行うのが一般的です。身内が集まりやすい日程を調節しましょう。

①開式の挨拶

参列者が着席して僧侶が入場したら、喪主による開式の挨拶が行われます。挨拶は2～3分程度でまとめるようにし、長くなりすぎないよう注意が必要です。参列していただいたことへの感謝や残された遺族の想い、生前の故人の様子などを伝えるとよいでしょう。

②僧侶による読経

開式の挨拶が終わったら、僧侶による読経が始まります。読経中は静かに着席し、お経を聞きながら故人の冥福を祈りましょう。この時、数珠は左手に持っておきます。

③焼香

僧侶による読経の間に焼香が行われます。僧侶の合図があったら、喪主、遺族、参列者の順番で焼香をしていきましょう。自分の番になったら焼香台の方へ行き、焼香を行います。焼香の手順は宗派によって異なるため、事前に方法を確認しておくと安心です。特に喪主は最初に焼香を行う立場であるため、作法を間違うことのないよう注意しましょう。

④法話・説教

読経が終わったら、僧侶による法話や説教が行われます。僧侶により、故人の生前の行いや仏教の教えなどが伝えられますので、着席したまま静かに聞きましょう。法話や説教が終わると、僧侶は退場します。

⑤閉式の挨拶

法要が全て終わると、喪主より閉式の挨拶が行われます。無事に四十九日法要を執り行えたことや、参列いただいたことへの改めて感謝を伝えましょう。開式の挨拶と同様、長さは2～3分ほどにまとめると良いでしょう。また、その後に御斎や納骨などを執り行う場合は、そちらの案内も同時に行いましょう。

御斎

忌明け当日に行われることとして、御斎（おとき）があります。御斎とは、遺族が僧侶や参列者に用意する会食のことです。ホテルのレストランや法要会場内、お寺や自宅などで行われます。

納骨

忌明け当日には、納骨が行われることも多い傾向にあります。納骨とは、故人の遺骨をお墓や納骨堂へ納める儀式です。納骨式では、僧侶による読経や焼香が行われ遺骨が納められます。お墓に納骨する場合、納骨場所の蓋を開けてもらう必要がありますので、必ず事前に納骨を行う旨を石材店などに連絡しておきましょう。

開眼供養

開眼供養も、忌明け当日に行われることの多い儀式です。開眼供養とは、仏壇やお墓に故人の魂を入れる儀式のことです。開眼供養が必要な場合は、あらかじめ僧侶に依頼しておきましょう。

神棚封じを解く

忌明けを迎えたら神棚封じを解きましょう。神道の場合、死は穢れと考えられています。そのため、身内に不幸があった際は神棚を閉じて穢れを遠ざける必要があります。忌明けを迎えると穢れが祓われたものとされるため、神棚を開けて問題ありません。

忌明けを迎える際に必要な事前準備

忌明け当日には、四十九日法要や納骨といったさまざまな儀式が執り行われます。これらの儀式のために、前もって準備を進めておく必要があります。ここからは、忌明けを迎える際に必要となる事前準備について解説していきます。

①四十九日法要の会場を決める

忌明けを迎える前の事前準備として、四十九日法要の会場決めがあります。四十九日法要は、自宅やセレモニーホール、斎場、菩提寺などで執り行われることが一般的です。日程が決まったら早めに会場を押さえましょう。

②参列者に連絡する

四十九日法要の会場や日程が決まったら、参列者に連絡します。四十九日法要は故人や遺族にとって大切な節目であるため、大規模に行われる場合が多いです。家族や親族、故人の友人など幅広い方に連絡を入れましょう。

③香典返しを選ぶ

香典返しとは、参列者からいただいた香典に対する返礼品のことです。近年は法要当日に渡す当日返しが主流であり、参列者全員に一律で同じ品物を準備します。

香典返しの選び方

香典返しには、使用したり食べたりすることでなくなる「消え物」を選ぶのが一般的です。これは、故人を失った悲しみを後まで残さないようにするという意味が込められています。食品を渡す場合は、日持ちするものを選びましょう。また、遠方から参列される方の負担にならないよう、持ち運びやすく軽量でかさばらないものがおすすめです。

④引き出物を準備する

引き出物とは、故人へのお供えに対するお礼のことです。引き出物も、香典返しと同じく法要当日に渡します。香典返しとは意味合いが異なるため、別の品物を準備しましょう。

⑤挨拶状の準備

挨拶状とは、お世話になった方へのお礼や無事に法要を執り行えたことを報告するものです。挨拶状は、香典返しの品物に付けて渡しましょう。

忌明けまで慎むべきこと

忌明けまでの期間は「忌中」といわれ、故人の死を弔うための時間とされています。忌明けまでの期間中は、いくつか慎むべきとされていることがあるため注意しましょう。事前に避けるべきことを確認しておくと安心です。

神社への参拝

忌明けまで慎むべきこととして、神社への参拝が挙げられます。神道では、死は穢れであると考えられています。忌中に神社へ参拝することは、穢れを持ち込むことになるため避けてください。同様に、自宅にある神棚へのお参りも控えます。

新年の挨拶

忌中に慎むべきこととして、新年の挨拶が挙げられます。「あけましておめでとうございます」という挨拶は避け、「今年もよろしくお願いします」と言うようにしましょう。新年会への参加や、新年会への参加なども控えた方が無難です。忌明けを迎えた後も、喪中の間は新年の挨拶を避けましょう。

年賀状を出す

忌中の間は、年賀状を出すのも避けてください。身内が亡くなった場合は、喪中はがきを出して周囲の人に喪に服していることを伝えます。年賀状の受付が始まる12月中旬より前に、喪中はがきを手配するのがおすすめです。もし、相手から年賀状が届いた場合でも返信はしないようにしましょう。年賀状の送付は、忌明け後も喪中の間は避けてください。