葬儀が終わった報告はメールでもよい?書き方・文例・注意点を紹介

近年では、家族葬や小規模の葬儀を選ぶ方が増えてきたことに伴い、生前お世話になった方へ、葬儀が終わったことを後から報告することも増えてきました。本記事では、葬儀が終わったことをメールで報告する際の書き方や文例を紹介します。また、報告が必要な相手や注意点についても解説しているため、参考にしてください。

2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。
葬儀が終わった報告はメールでも問題ない

葬儀が終わったことの報告は、電話や手紙、はがきで行うのが一般的です。しかし近年では、葬儀が終わった報告をメールやLINEで行うことも増えてきました。とはいえ、メールやLINEでの報告はあくまでも略式となります。普段からメールやLINEで連絡をする相手や、お悔やみのメールに返信として葬儀が終わったことを報告する形であれば問題ありません。
葬儀が終わった報告は1~2週間以内に行うとよいでしょう。葬儀が終わった報告の時期に決まりはないため、自身が落ち着いたタイミングでも問題ありません。
葬儀が終わった報告が必要な相手

ここでは、葬儀が終わったことの報告が必要な相手について解説します。
故人がお世話になった方
まずは、故人の友人や趣味のお付き合いなど、故人がお世話になった方に葬儀が終わったことの報告を行います。あわせて、生前お世話になったことへのお礼を添えるとよいでしょう。
ただし前章にもあるように、メールはあくまでも略式です。故人と相手が普段からメールでやり取りをしていた関係であれば、メールで葬儀が終わった報告を行っても問題ありません。
しかし、葬儀が終わった報告メールを故人ではなく遺族のアドレスから相手へ送る場合、送る相手がメールに気づかなかったり迷惑メールのフォルダに入ってしまったりするかもしれません。不安な場合は、メール以外の確実に報告ができる方法を取るとよいでしょう。
療養中にお見舞いをいただいた方
故人の入院中にお見舞いに来てくれた方や品物をいただいた方にも、葬儀が終わった報告をしましょう。故人のことを気にかけてくださった方には、葬儀が終わった報告を行うのが一般的です。
遺族の仕事の関係者
遺族の仕事の関係者にも、葬儀が終わった報告をしましょう。お通夜や葬儀で仕事を休む、弔慰金を受け取るなどの関係で、事前に連絡をしている場合は必要ありません。
しかし会社を通して訃報を知った上司などは、報告や挨拶がないことをあまり快く思わない場合もあるでしょう。直接会ったときやメールなどで、葬儀が終わった報告をしておくと安心です。
年賀状のやり取りがあった方
故人と年賀状のやり取りがあった方にも、葬儀が終わった報告をするのが一般的です。しかし年賀状のみの関係で、故人と普段あまりやり取りがなかった方は、喪中はがきでの報告でも問題ありません。
葬儀に参列できなかった方
葬儀に参列できなかった方にも、葬儀が終わった報告をしましょう。高齢だったり遠方だったりなどの理由で、葬儀を辞退する方もいます。葬儀に参列できなかった方にはなるべく早くメールで報告をしておくと、相手が安心できるでしょう。
葬儀が終わった報告メールの書き方

葬儀が終わった報告メールの書き方に悩む人もいるのではないでしょうか。ここでは、最低限メールに書かなくてはならないことや書き方の順序など、葬儀が終わった報告メールの書き方について解説します。
訃報を伝える
訃報を伝えているかどうかにかかわらず、葬儀が終わった報告のメールの最初に訃報を伝えます。亡くなった日や故人との続柄、故人の名前、年齢を記載しましょう。また入院加療中であったことなど死因について触れる文章を書く場合もありますが、プライバシーの問題もあるため伏せても問題ありません。
略式であることをお詫びする
先述した通り、メールでの葬儀が終わったことの報告は略式となります。直接会って報告するのが、一番丁寧な方法です。メールで葬儀が終わった報告をする時点で親しい関係ではありますが、本文でお詫びすることを忘れないようにしましょう。
例えば「略儀ながらメールにて失礼いたします」や「都合によりこのような形になり申し訳ありません」など、メールでの報告であることを詫びる文章を添えると、丁寧な印象になります。
家族葬で葬儀を執り行ったことを伝える
次に、家族葬で葬儀を執り行ったことを伝えます。訃報を事前に伝えていた場合でも「故人の意向により」や「昨今の状況を鑑みて」など、家族葬にした理由を添えると丁寧な印象になります。
参列いただけなかったことをお詫びする
葬儀が終わったことを伝えるメールでは、参列いただけなかったことをお詫びするのが一般的です。「ご参列いただけなかったことをお詫び申し上げます」や、訃報を伝えていなかった場合は「ご連絡が遅れましたこと深くお詫び申し上げます」といった文章を添えましょう。
弔問や香典を辞退する場合は伝える
弔問や香典を辞退する場合は、忘れずにメールの文章に入れましょう。弔問後や香典をいただいてからお断りするのは失礼なため、忘れずに記載してください。
葬儀が終わった報告メールの文例

ここでは、葬儀が終わった報告をメールでする場合の文例について解説します。文例を参考に、友人や親族、会社など、相手に合わせて書きましょう。
例文①
【件名】
葬儀終了のお知らせ
【本文】
平素より大変お世話になっております
父(続柄)東博太郎(故人名)につきましては
去る令和六年七月二十日日 八十歳にて逝去いたしました
ここに謹んでご通知申し上げます
葬儀につきましては 昨今の状況下を鑑みて
誠に勝手ではございますが
家族葬にて執り行いました
なお 弔問 香典 供花につきましても
故人の遺志により辞退申し上げます
略儀ながらメールにて失礼いたします
ここに生前のご厚誼を深謝し厚く御礼申し上げます
令和六年八月
〒116-0001 東京都荒川区町屋1-23-4(住所)
000-0000-0000(電話番号)
東博一郎(喪主氏名)
例文②
【件名】
葬儀終了のお知らせ
【本文】
平素よりお世話になっております
本年七月二十日に 母(続柄)東博花子(故人名)が
天寿を全ういたし 八十歳の生涯を閉じました
ここに生前のご厚情を深謝致しますとともに
今後とも変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
葬儀は故人の意志により
近親者のみにて相済ませました
尚 誠に勝手ながらご香典ご供花の儀等は
故人の意志により固く辞退申し上げます
故人の冥福を祈りつつ
ここに謹んでご通知申し上げます
令和六年八月
〒116-0001 東京都荒川区町屋1-23-4(住所)
000-0000-0000(電話番号)
東博一郎(喪主氏名)
例文③
【件名】
【訃報】母 東博花子 葬儀終了のお知らせ
【本文】
本年七月二十日に 母(続柄)東博花子(故人名)が
八十歳にて永眠いたしました
本来であれば直接伺うべきところですが
都合によりこのような形になり申し訳ありません
故人の生前の希望により家族葬としたため
御参列いただくことが叶いませんでした
ここに謹んでご通知申し上げますとともに
生前中に賜りましたご厚誼に
心より感謝申し上げます
令和六年八月
〒116-0001 東京都荒川区町屋1-23-4(住所)
000-0000-0000(電話番号)
東博一郎(喪主氏名)
葬儀が終わった報告メールの注意点

葬儀が終わった報告は親しい間柄であればメールでも問題ありませんが、書き方には注意点があります。以下の内容を踏まえて、メールで葬儀が終わったことの報告を行いましょう。
上司や目上の人には電話や手紙で報告する
上司や目上の人に葬儀が終わったことを報告するときには、電話や手紙、直接会って伝える方がよいでしょう。メールでの報告は略式のため快く思わない方もいます。礼儀を重んじる年配の方など、相手との関係によって報告する方法を選ぶようにしましょう。
句読点は使わない
葬儀が終わったメールをする際には、句読点は使わないよう注意しましょう。文章が途切れる「、」や文章が終わる「。」は、葬儀や法事を滞りなく執り行うにあたり縁起が悪いとされています。
また昔の文章は毛筆だったため、句読点を使わなかったことから、現代でも挨拶状や葬儀の報告では句読点は使いません。どちらの意味においても、葬儀が終わった報告のメールには句読点は使わないのが一般的です。
忌み言葉や重ね言葉を使わない
葬儀が終わった報告のメールには、忌み言葉や重ね言葉を使わないよう注意しましょう。忌み言葉とは、「終わる」「おしまい」「死ぬ」といった死や不幸を連想させる言葉のことを指します。
重ね言葉は「いよいよ」「くれぐれも」といった同じ言葉が重なった言葉で、不幸が重なるという意味になります。どちらも縁起が悪い印象を与えるため、葬儀が終わった報告のメールでは避けましょう。
忌み言葉・重ね言葉の一例 | |||
---|---|---|---|
死ぬ | 重ね重ね | ||
生きている頃 | たびたび | ||
おしまい | 次々 | ||
終わる | またまた | ||
生存中 | だんだん | ||
四(死) | 続いて | ||
九(苦しむ) | 再び |
葬儀が終わった報告メールは気持ちを込めて送りましょう

この記事のまとめ
- 葬儀が終わった報告はメールでも問題ない
- ただし略式のため送る相手には注意する
- 葬儀が終わった報告のタイミングは葬儀後1~2週間以内にする
- 故人が生前お世話になった方など、葬儀が終わった報告が必要な相手に送る
- 忌み言葉や重ね言葉を避けるなど、書き方のマナーにも注意する
生前故人がお世話になった方などには、葬儀が終わった報告をするのが一般的です。葬儀が終わった報告はメールでも問題ありませんが、相手がマナーや礼儀を重んじる方の場合は避けたほうがよいです。生前故人がお世話になったことに感謝し、文例を参考にしながら内容を考えましょう。