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葬儀のあと

葬儀後の手続きリスト!親や家族が亡くなった際の必要書類や期限を解説

葬儀後の手続きリスト!親や家族が亡くなった際の必要書類や期限を解説

親や家族が亡くなると、悲しみに暮れるなかでも多くの作業が押し寄せます。葬儀後は特に手続きが多く、期限が短いものもあるので注意が必要です。本記事では、ご遺族が手続きに迷わないように、葬儀後に必要な手続きを詳しく解説します。

葬儀後に必要な手続きリスト

チェックリスト

親や家族が亡くなると、葬儀後にさまざまな手続きが必要になるため、やるべきことや期限などを把握することが大切です。親や家族の状況によって手続きは異なりますが、全体像を理解しやすくするため、葬儀後に必要な手続きを一覧表にまとめました。

葬儀後の手続きリスト

手続き名

期限

申請先

必要書類(主なもの)

健康保険・介護保険の資格喪失

死後14日以内

市区町村役所(国保)
健康保険組合(社保)

健康保険証、介護保険被保険者証

年金の受給停止・未支給年金

厚生年金は10日以内
国民年金は14日以内

年金事務所
年金相談センター

年金手帳、死亡の事実がわかる書類

遺族年金・葬祭費・埋葬料の申請

遺族年金は5年以内

葬祭費等は2年以内

年金事務所
市区町村役所
健康保険組合等

葬儀の領収書、戸籍謄本、死亡診断書

世帯主変更届などの提出

死後14日以内

市区町村役所

窓口に来る人の本人確認書類、印鑑

遺言書・相続人・相続財産の確認

なし

公証役場
法務局
市区町村役所

故人の出生から死亡までの戸籍謄本、住民票の除票、相続人の戸籍謄本、印鑑証明書、身分証明書

相続放棄や限定承認の検討

自己のために相続の開始があったことを知った日から3ヵ月以内

家庭裁判所

相続放棄申述書、故人と相続人の戸籍謄本・住民票除票、相続人全員の戸籍謄本

準確定申告や相続税の申告

申告:4ヵ月
税:10ヵ月以内

税務署

確定申告書、源泉徴収票、相続税申告書、遺産分割協議書、戸籍謄本、印鑑証明書

遺留分侵害額請求

遺留分を知った日から1年以内

遺産を多く受け取った相続人

遺留分侵害額請求通知書

相続登記

取得を知った日から3年以内

法務局

登記申請書、遺産分割協議書、故人の戸籍謄本・住民票除票、相続人全員の戸籍謄本・印鑑証明書

銀行口座の解約や預貯金の払い戻し

なし

各取扱金融機関

通帳、印鑑、戸籍謄本一式、印鑑証明書

不動産・自動車などの名義変更

不動産3年
車15日以内

法務局(不動産)

運輸支局(車)

遺産分割協議書、戸籍謄本一式、新所有者の実印、印鑑証明書

生命保険金の請求

死亡から3年以内

各生命保険会社

保険証券、死亡診断書、受取人の戸籍謄本

公共料金・携帯電話の名義変更

なし

電気・ガス・水道会社
各通信会社

領収書、契約書の死亡がわかる書類

クレジットカード・各種サービスの解約

なし

各クレジットカード会社
サービス運営会社

クレジットカード、会員資格喪失届

葬儀後すみやかに行う役所・年金・保険の手続き

年金手帳

親や家族など身内が亡くなった場合、葬儀後に優先して行うべき手続きが公的な窓口への届け出です。期限が短いものが多いため、主な四つの手続きを解説します。

健康保険・介護保険の資格喪失手続きを行う

葬儀後の手続きとして、故人が国民健康保険の加入者なら役所、社会保険であれば健康保険組合へ資格喪失に伴う手続きを行います。

一方、介護保険の手続きが必要なのは、65歳以上の方、または要介護や要支援の認定を受けていた40歳以上65歳未満の親や家族が亡くなった場合に限られます。該当しない方は届け出が不要です。

年金の受給停止と未支給年金を申請する

葬儀後の年金の手続きとして、厚生年金なら死後10日以内、国民年金なら死後14日以内に、年金受給権者死亡届といった支給停止の申請が必要です。ただし、年金記録にマイナンバーが登録されている場合は原則としてこの届出は不要となります。

一方で、未支給年金がある場合は生計を同じくしていた親や家族による請求手続きをしなければなりません。亡くなった月の翌月以降に誤って振り込まれた年金がある場合には、後からの返還手続きが生じます。

遺族年金や葬祭費・埋葬料を申請する

遺族年金は、故人に生計を支えられていた遺族が受け取れる年金です。故人の加入状況により「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があります。受給には保険料納付実績や遺族の年齢・続柄などの条件が必要です。

葬儀後には、健康保険加入者なら「埋葬料」(一律5万円)、国民健康保険加入者なら「葬祭費」(自治体により3万〜7万円程度)が支給されます。いずれも申請制で、期限は死亡・葬儀の翌日から2年以内です。

世帯主変更届などを役所へ提出する

葬儀後、亡くなった親や家族が世帯の代表者だった場合は、残された家族の構成により、役所での変更手続きが必要です。世帯に15歳以上の親族が2人以上残っている場合、新たな世帯主を誰にするかを決定し、死亡した日から14日以内に「世帯主変更届」を提出しなければなりません。

ただし、故人が1人暮らし(単身世帯)や、2人暮らしで残された世帯員が1人だけになる場合は、次の代表者が自動的に確定するため、手続きは不要です。

期限に注意したい相続の手続き

家の模型と遺言書

遺産を相続する際は、項目ごとに申請期間が異なります。葬儀後に、速やかに手続きが行えるように、以下をしっかり確認しておきましょう。

遺言書・相続人・相続財産を確認する

公的な届け出が一段落した後は、故人が残した遺言書の有無の確認、および法的権利を持つ相続人の調査を行い、法務局や公証役場、市区町村役所などの窓口で財産調査を進めるのが一般的です。

これらの手続きに法律上の厳格な期限は定められていませんが、ほかの申請に影響するため、葬儀後速やかに行うことをおすすめします。

相続放棄や限定承認を検討する

葬儀後の財産調査で多額の借金が発覚した場合、すべての資産を引き継がない「相続放棄」を選択することが可能です。また、引き継ぐプラスの財産を上限としてマイナスの債務を返済する「限定承認」という手段も選べます。

限定承認は、資産を精算した後に余りが出た場合は手元に残せるほか、借金が多くても自己負担で穴埋めをする必要がありません。これらの申し立ては、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヵ月以内 (※)に家庭裁判所へ行うことが定められています。

※「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、原則として「①被相続人が亡くなったこと」および「②自分が相続人になったこと」の双方を知った日を指します。

準確定申告や相続税の申告を行う

故人が事業を営んでいた場合や、一定以上の不動産収入を得ていたときは、1月1日から死亡日までに確定した所得金額の計算をし、準確定申告を行わなければなりません。相続の開始を知った日の翌日から4ヵ月以内に行うのが義務です。

相続税の課税対象となる財産等について一定の計算をした「正味の遺産額」がが基礎控除額を超える場合は、死亡した日の翌日から10ヵ月以内に相続税の申告・納税も別途必要になります。

遺留分侵害額請求や相続登記を行う

葬儀後に特定の人物だけに、すべての遺産を譲るという遺言書が見つかった場合でも、一定の権利を持つ親族は最低限の取り分を求める「遺留分侵害額請求」ができます。原則として、現金での支払いを求める形で、遺留分侵害額請求ができる期限は、以下のいずれか早い方となります。

遺留分侵害額請求ができる期限

  1. 相続の開始(亡くなったこと)と、自分の遺留分を侵害する贈与や遺言があったことを知った時から1年以内
  2. 相続開始(亡くなった日)から10年以内(※事実を知らなくても期限切れとなります)

また、葬儀後も故人の名義のまま残されている不動産については、遺留分に関わらず、相続登記(不動産の名義変更)は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に行う必要があります。

また、遺産分割協議により不動産を取得した場合は、遺産分割が成立した日から3年以内に行う必要があります。に名義変更の登記を行うことが定められています。

銀行口座や不動産などの名義変更手続き

通帳と印鑑

葬儀後に故人の財産を引き継ぐ際は、項目ごとに名義変更の手続きを進める必要があるため、主な手続きをまとめました。

銀行口座の解約や預貯金の払い戻しを行う

金融機関が名義人の死亡を確認した段階で口座は凍結されるため、葬儀後に親族が窓口で預貯金の解約手続きを行う必要があります。払い戻し申請には戸籍謄本や印鑑証明書といった複数の書類が必要となり、亡くなった人の銀行口座からお金を引き出して使ってしまうと、相続を認めたとみなされ(法定単純承認)、原則として相続放棄ができなくなるリスクがあります。

ただし、引き出した目的や使い道(社会通念上相当な範囲の葬儀費用の支払いや、単なる管理・保管など)によっては、例外的に相続放棄が認められるケースもあります。判断に迷う場合は、自己判断で使わずに専門家へ相談することをお勧めします。

不動産や自動車などの名義を変更する

家族が土地や家屋などの不動産を引き継ぐ際は、取得を知った日から3年以内、自動車は15日以内に各窓口へ必要書類を提出しなければなりません。これらの名義変更手続きは法律で期限が定められているため、葬儀後の慌ただしい時期であっても、法務局や運輸支局といった所定の機関で速やかに申請を行う必要があります。

生命保険金を請求する

民間生命保険(かんぽ生命を含む)の請求手続きは原則として死亡日の翌日から3年以内、旧簡易保険(2007年9月以前の契約)は5年以内と定められています。受取人固有の財産となるため、相続放棄を選択した親族でも受け取りが可能です。証券番号が必要になるため、保険証券は大切に保管しておきましょう。

葬儀後に必要な契約変更・解約の手続き

クレジットカードを選ぶ女性

故人が生前に利用していた各種サービスを、葬儀後も引き続き家族が利用する、または完全に停止させる場合は、それぞれの窓口に個別の申請を行う必要があります。

公共料金や携帯電話の名義を変更する

電気・ガス・水道などの公共料金や携帯電話の契約は、引き続き使うなら名義変更、すぐ使わなくなるなら解約の手続きを行います。これらは自動的に止まらず料金が発生し続けるため、葬儀後に速やかな対応が不可欠です。申請の際は死亡診断書や戸籍謄本といった証明書類の提出を各窓口で求められます。

クレジットカードや各種サービスを解約する

故人が名義人のクレジットカードや、動画配信・音楽配信といったサブスクリプションサービスは、自動で料金の決済が行われてしまうため、葬儀後に速やかに解約手続きを行う必要があります。必要書類はサービスごとに異なるため、公式サイトで確認しましょう。

葬儀後の手続きでよくある失敗・後悔事例

スマホを見て悩む女性

葬儀後の手続きは、ご遺族がはじめてのこともあり、失敗や後悔することも少なくありません。以下によくある事例についてまとめました。

自分で手続きを進めようとして途中で挫折した

すべての申請を自分で進めようとした際、作業量の多さに途中で行き詰まってしまうことがあります。公的な届け出から民間の解約にいたるまで、葬儀後の手続きは多岐にわたり、平日の限られた時間の中で何度も書類を集める負担から、心身ともに疲弊してしまうのでしょう。

必要書類が足りず銀行や役所へ何度も足を運んだ

葬儀後に申請する手続きの内容によっては、必要な書類が異なります。事前の確認が不足していた場合、書類が足りずに何度も足を運ぶことにもなりかねません。

手続きの期限を把握できず対応を急ぐことになった

葬儀後の多岐にわたる手続きは、申請期限もそれぞれ異なります。年金の受給停止は故人が亡くなってから10日以内と非常に短く、葬儀後の忙しさに気を取られて、期限が迫っていたということもあるため注意が必要です。

葬儀後の手続きをスムーズに進めるポイント

メモをする人

葬儀後の手続きに慌てないように、申請をスムーズに進めるポイントを紹介します。

期限の短い手続きから優先順位をつける

葬儀後に最優先で行うべきことは、期限の短いものの申請手続きです。死後1年以上の余裕があるものよりも、10日や14日以内といった申請期限の短いものから手続きを行いましょう。

必要書類を確認して複数枚用意する

葬儀後に申請しなければならない手続きの全体像を把握して、必要書類を事前に確認しましょう。異なる手続きに同じ書類が必要な場合もあるため、最初に複数枚用意しておけば、何度も役所に足を運ぶ手間を省けます。

手続きの進捗をリストで管理する

どの申請にはどんな書類が必要か、手続きが終わっているか否かなど、リストで管理するのがおすすめです。葬儀後の進捗が視覚的に整理され、把握しやすくなります。リストがあれば、手続きし忘れも防げるでしょう。

対応が難しい場合は専門家へ相談する

葬儀後の手続きにすべて対応するのが難しい場合は、弁護士・司法書士・行政書士といった専門家に相談する方法もあります。必要な書類の収集や作成、申請の手続きなど、専門家によって行える内容は異なるため、自分が希望するものに適した専門家を選ぶことも大切です。

優先順位を決めて葬儀後の手続きを進めましょう

契約書にサインをする人

この記事のまとめ

  • 葬儀後は役所・年金・保険などさまざまな手続きが必要
  • 相続放棄や限定承認は原則3ヵ月以内に手続きする
  • 準確定申告や相続税の申告にも期限が定められている
  • 不動産や自動車などは相続後に名義変更が必要
  • 公共料金やクレジットカードなどの契約も確認する
  • 必要書類と期限を確認し、優先順位を決めて進める
  • 対応が難しい手続きは専門家へ相談する方法もある

葬儀後は、役所への届け出や年金・保険の手続きだけでなく、相続や名義変更、各種契約の解約など、さまざまな対応が必要です。手続きによって期限や必要書類が異なるため、事前に確認したうえで優先順位を決めて進めることが大切です。

特に期限が短い手続きは、対応が遅れないよう早めに確認しておきましょう。また、相続など専門的な知識が必要な手続きを自分だけで進めるのが難しい場合は、弁護士や司法書士などの専門家へ相談する方法もあります。やるべきことをリストにまとめ、一つずつ着実に進めていきましょう。

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