遺産相続シミュレーター|相続税・法定相続分を無料で自動計算【税理士監修】
遺産相続の相続税と法定相続分が、登録不要・無料で試算できるシミュレーター。預貯金・有価証券・死亡保険金・戸建て・マンションまで対応し、2024年施行のマンション新評価ルールや小規模宅地特例、養子の人数制限も自動計算。税理士法人チェスター監修で、初めての方も安心してご利用いただけます。
遺産相続の相続税と法定相続分が登録不要で試算できる無料シミュレーター。預貯金・有価証券・死亡保険金・戸建て・マンションまで対応。2024年1月施行のマンション新評価ルールにも準拠し、小規模宅地特例も自動計算。
国税OB税理士(国税庁出身税理士)。
相続税を専門とする税理士法人チェスターのパートナー税理士。
国税在籍時には、2か所の税務署長、国税不服審判所で部長審判官、税務大学校で主任教授、国税局訟務室で主任訟務官、さらには国税庁で審理担当課長補佐を歴任。
著書に「令和6年度版相続税・贈与税コンパクトブック」、「デジタル財産の税務」など多数。
また、「相続大辞典」、「税理士が教える相続税の知識」の記事監修も務める。
遺産相続シミュレーター
法定相続分と相続税のかんたん試算
2024年1月施行のマンション新評価ルール対応
はじめに — 相続税とは?
相続税は誰にでもかかるわけではありません。課税価格(財産から債務・葬式費用・各種非課税枠を差し引いた金額)が「基礎控除額」を超えた場合にのみ、超過分に対して課税されます。
基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
たとえば配偶者と子2人(法定相続人3人)の場合、課税価格が4,800万円までは相続税がかかりません。
国税庁の統計では、相続税が実際に課税されるのは亡くなった方の約1割です。ただし、近年は基礎控除引き下げ(2015年改正)と地価上昇により、都市部では課税対象となるケースが増えています。
出典: 国税庁「相続税のあらまし」/ 相続税法第15条(遺産に係る基礎控除)
普通預金・定期預金・タンス預金などの現在の評価額を入力してください。
対象:銀行預金(普通・定期・貯蓄)、ゆうちょ貯金、外貨預金、タンス預金、財布の中の現金、社内預金など。
評価方法:本来は死亡日(相続発生日)の残高で評価しますが、生前の試算用途では現時点の残高で代用してください。定期預金は経過利息も含めます。
注意:名義預金(子や孫の名義だが実質は親が管理)も被相続人の財産として課税対象になります。税務調査で最も指摘されやすい論点です。
出典: 財産評価基本通達203(預貯金の評価) / 国税庁「No.4105 相続税がかかる財産」株式・投資信託・債券などの現在の評価額の合計を入力してください。
本来の評価方法(上場株式):相続発生時には以下4つのうち最も低い価額を採用できます。生前の試算用途では現時点の終値で代用してください。
- 死亡日の終値
- 死亡月の終値の平均
- 死亡前月の終値の平均
- 死亡前々月の終値の平均
投資信託:基準価額で評価(解約請求した場合の手取額相当)。
債券:利付公社債は「発行価額+既経過利子」、割引債は「発行価額」で評価。
非上場株式:原則として「類似業種比準方式」「純資産価額方式」「配当還元方式」のいずれかで評価し、計算が複雑なため税理士への相談を推奨します。
出典: 財産評価基本通達169〜196 / 国税庁「No.4632 上場株式の評価」受け取る死亡保険金の合計額を入力してください。
非課税枠の理由:死亡保険金は遺族の生活保障という性質を持つため、相続人1人あたり500万円までは相続税の対象外とする「みなし相続財産」の優遇措置があります。
非課税限度額 = 500万円 × 法定相続人の数
法定相続人が3人なら1,500万円まで、4人なら2,000万円まで非課税です。
対象となるケース:
- 契約者(保険料負担者)= 被相続人
- 被保険者 = 被相続人
- 受取人 = 相続人
対象外:受取人が相続人でない場合(孫が直接受取人など)、相続放棄した人が受け取った保険金は非課税枠を使えません。
出典: 相続税法第12条第1項第5号 / 国税庁「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」勤務先から相続人に支払われる死亡退職金の合計額を入力してください。
対象:被相続人の死亡後3年以内に支給が確定した退職手当金、功労金、これらに準ずる給与。
非課税限度額 = 500万円 × 法定相続人の数
死亡保険金の非課税枠とは別枠で適用できるため、両方の財産があれば最大で「1,000万円×法定相続人数」までが非課税となります。
注意:死亡後3年経過後に支給が確定した退職金は、相続税ではなく受け取った遺族の一時所得として所得税の対象となります。
出典: 相続税法第3条第1項第2号、第12条第1項第6号 / 国税庁「No.4117 相続税の課税対象になる死亡退職金」自動車、貴金属、骨董品、ゴルフ会員権、貸付金など。
主な対象財産:
- 自動車:中古車市場の取引価格(査定額)
- 貴金属・宝石・書画骨董:専門業者による鑑定額
- ゴルフ会員権:取引相場の70%(取引相場のある場合)
- 貸付金:元本+死亡日までの利息
- 家庭用財産:1個または1組5万円以下のものは家財一式として概算可
- 暗号資産(仮想通貨):死亡日の取引価額
- 著作権・特許権:将来の収益を年利3%で還元した額など
相続税の不動産評価は、市場価格(実勢価格)ではなく国税庁が定める方法で算定するため、一般に実勢価格より低くなります(目安:時価の7〜8割)。
土地の評価:
- 路線価方式(市街地):路線価図に記載された1㎡単価×地積
- 倍率方式(郊外):固定資産税評価額×評価倍率
路線価は実勢価格の約80%、固定資産税評価額は約70%が目安です。
建物の評価:固定資産税評価額をそのまま使用(新築価格の50〜70%程度)。
マンション(2024年1月〜):市場価格との乖離を是正するため「区分所有補正率」を導入。タワマン高層階などは評価額が大幅に上がるケースがあります。
新ルールの対象:居住用の区分所有財産(マンション一室)。以下は対象外です。
- 地階を除く階数が2以下(2階建て以下)の集合住宅
- 区分所有登記されていない一棟所有のマンション・アパート
- 事業用の区分所有物件(店舗・事務所等)
- 二世帯住宅で全戸が区分所有者またはその親族の居住用となっているもの
住宅ローン、事業上の借入金、未払いの医療費・公租公課などの合計。団体信用生命保険付きの住宅ローンは入力不要(死亡時に保険金で完済されるため)。
控除できるもの:
- 銀行・カードローン等の借入金
- 事業上の買掛金・未払金
- 未払いの所得税・住民税・固定資産税
- 未払いの医療費・介護費用
- 未払いの公共料金・家賃
- 連帯保証債務(主債務者が弁済不能で求償権の行使も不可能な部分のみ)
控除できないもの:
- 団信付き住宅ローン(死亡で完済される)
- 墓地・仏壇など非課税財産に係る未払金
- 保証債務(原則)
- 遺言執行費用、相続手続き費用
通夜・葬儀・火葬・お布施・戒名料など、葬式に関わる費用の予定額(または見込み額)を入力してください。香典返し・初七日以降の法要・墓石購入費は対象外です。
控除できる葬式費用:
- 通夜・告別式・火葬・埋葬・納骨費用
- 葬儀社への支払い
- お寺・神社への読経料、お布施、戒名料(領収書不要)
- 遺体の運搬・捜索費用
- 会葬御礼の費用(香典返しとは別)
控除できないもの:
- 香典返戻費用(香典は非課税のため)
- 墓地・墓石の購入費用、墓地の借入料
- 初七日・四十九日・一周忌などの法要費用
- 遺体解剖費用
目安金額:日本消費者協会の調査では、葬儀費用の全国平均は約110〜200万円です(地域・規模により大きく変動)。
出典: 相続税法基本通達13-4、13-5 / 国税庁「No.4129 相続財産から控除できる葬式費用」法律上の婚姻関係にある配偶者のみが該当します。内縁関係は対象外です。
配偶者は相続税の計算で大きく優遇されます:
① 法定相続分:常に相続人になり、他の相続人との組み合わせで取り分が決まります。
- 子と相続: 1/2
- 直系尊属(親)と相続: 2/3
- 兄弟姉妹と相続: 3/4
- 単独相続: 全額
② 配偶者の税額軽減:配偶者が実際に取得した遺産の課税価格が、「法定相続分相当額」または「1億6,000万円」のいずれか多い金額までであれば、配偶者には相続税がかかりません。
このため、夫婦どちらかが先に亡くなった「一次相続」では配偶者が多めに相続するケースが多いですが、配偶者も亡くなる「二次相続」では基礎控除も小さくなり税負担が増えるため、長期視点での遺産分割設計が重要です。
出典: 民法第890条、第900条 / 相続税法第19条の2 / 国税庁「No.4158 配偶者の税額の軽減」配偶者は常に相続人ですが、それ以外の親族は順位があり、上位の人がいれば下位の人は相続人になりません。
- 第1順位:子(または孫=代襲相続)
- 第2順位:直系尊属(父母→祖父母)※第1順位がいない場合のみ
- 第3順位:兄弟姉妹(または甥姪=代襲相続)※第1・第2順位がいない場合のみ
代襲相続とは:本来相続人になるはずの人が被相続人より先に亡くなっている場合、その子(=被相続人から見て孫や甥姪)が代わりに相続することです。
養子の扱い:養子は実子と同じ相続権を持ちますが、相続税の基礎控除における人数カウントは制限があります(実子がいる場合は1人まで、いない場合は2人まで)。
出典: 民法第887条〜第890条 / 相続税法第15条第2項実子・養子・認知された子の合計を入力してください。亡くなった子に孫がいる場合は、その孫の人数も含めて入力(代襲相続)。
上記「お子様の人数」に含まれる養子の人数を入力してください(0でも可)。相続税の計算では、法定相続人数に算入できる養子の数に上限があります(実子あり:1人まで、実子なし:2人まで)。
制度趣旨:養子縁組による相続税の租税回避(法定相続人数を増やすことで基礎控除・非課税枠を拡大する行為)を防止するため、相続税の計算上、法定相続人数にカウントできる養子の数に上限が設けられています。
上限ルール:
- 実子がいる場合:養子は1人までカウント可
- 実子がいない場合:養子は2人までカウント可
※ただし、特別養子縁組による養子、配偶者の実子で養子となった者、代襲相続人の子は実子とみなされ、この制限の対象外です。
影響:基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)、死亡保険金・退職金の非課税枠(500万円×法定相続人数)、相続税総額の計算すべてに影響します。
出典: 相続税法第15条第2項、第3項 / 国税庁「No.4170 相続人の中に養子がいるとき」子(または孫)がいない場合のみ相続人となります。
子も直系尊属もいない場合のみ相続人となります。
小規模宅地等の特例(特定居住用宅地)を適用しますか?
被相続人の自宅敷地について、配偶者または同居親族が相続して住み続ける場合、土地の評価額を330㎡まで80%減額できます。本シミュレーターでは戸建ての土地・マンションの土地部分に適用します(面積制限は簡略化)。
制度の趣旨:遺された家族が自宅を売却せずに住み続けられるよう、相続税の負担を大きく軽減する制度です。実務上、最も使われる節税策の一つです。
主な区分と減額割合:
- 特定居住用宅地等(自宅): 330㎡まで80%減
- 特定事業用宅地等(事業用): 400㎡まで80%減
- 貸付事業用宅地等(賃貸用): 200㎡まで50%減
特定居住用宅地等の主な適用要件:
- 配偶者が相続:無条件で適用可
- 同居親族が相続:申告期限まで居住・所有を継続
- 別居親族が相続(家なき子特例):被相続人に配偶者・同居親族がおらず、相続人が3年以上自分や親族の持ち家に住んでいないなど厳格な要件あり
適用効果の例:路線価評価額5,000万円の土地が330㎡以内であれば、評価額は1,000万円に圧縮されます(4,000万円の評価減)。
注意:この特例を適用するには、たとえ相続税がゼロになる場合でも相続税の申告が必須です。
出典: 租税特別措置法第69条の4 / 国税庁「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例」相続税の速算表(税率と控除額)
相続税は累進課税で、各相続人の法定相続分に応ずる取得金額が大きくなるほど税率が高くなります。
| 取得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | − |
| 3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
税額計算例:取得金額が5,000万円なら「5,000万円×20% − 200万円 = 800万円」が税額となります。
出典: 相続税法第16条 / 国税庁「No.4155 相続税の税率」
相続税が発生したら — 次にやるべきこと
相続税の申告期限は「相続発生を知った日の翌日から10ヶ月以内」です。期限を過ぎると延滞税・無申告加算税が課されるため、早めの準備が重要です。
主なスケジュール
- 3ヶ月以内:相続放棄・限定承認の判断
- 4ヶ月以内:被相続人の準確定申告
- 10ヶ月以内:遺産分割協議・相続税の申告と納付
専門家への相談
- 税理士:相続税の申告・節税対策
- 司法書士:不動産の名義変更(相続登記)
- 弁護士:遺産分割で揉めている場合
- 行政書士:遺産分割協議書の作成
2024年4月から相続登記の義務化がスタートし、相続を知った日から3年以内の登記が必要になりました(過去の相続も対象)。違反すると10万円以下の過料の対象です。
出典: 相続税法第27条 / 不動産登記法第76条の2(2024年4月施行)
計算方法と注意事項
非課税枠と控除
死亡保険金・死亡退職金はそれぞれ「500万円×法定相続人数」が非課税枠として自動控除されます。債務(借入金など)と葬式費用は財産から差し引かれます。
不動産の評価方法
戸建ての土地は路線価方式、建物は固定資産税評価額を基準とします。実勢価格しか分からない場合は「実勢価格×0.8×0.8」で路線価相当を概算します。
マンションは2024年1月1日施行の新ルール(居住用区分所有財産の評価)に基づき、築年数・総階数・所在階・敷地持分狭小度から評価乖離率と区分所有補正率を算出して反映します。
想定外のケース
相続時精算課税制度の適用、生前贈与加算(後述)、養子縁組、代襲相続、貸宅地・貸家建付地の評価減、不整形地補正など、実務上の細かな調整は反映していません。
生前贈与加算の経過措置(2024年税制改正)
相続発生前の一定期間内に被相続人から贈与された財産は、相続税の課税価格に加算されます。2024年1月1日以降の贈与から加算期間が3年→7年に段階的に延長されました。
- 〜2026年中の相続:実質3年間の加算(現行と同じ)
- 2027年〜2030年の相続:2024年1月以降の贈与のうち、相続から3年超〜7年以内の部分について段階的に対象拡大
- 2031年以降の相続:完全7年間の加算が適用
※相続から3年超〜7年以内に贈与された財産については、合計100万円までは加算対象外。
実際の申告にあたっては、必ず税理士などの専門家にご相談ください。