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特集

【葬儀DX特集07】心に残るを作る葬儀の仕掛け「Revibot」

【葬儀DX特集07】心に残るを作る葬儀の仕掛け「Revibot」

今、故人が動き話し笑いかける新時代のバーチャルAI故人サービス「Revibot」が、メディアを中心に高い注目を集めている。「Revibot」は、冠婚葬祭互助会を柱とした総合結婚式場葬斎センター多目的ホールを展開するアルファクラブ武蔵野株式会社が提供しているDXサービスだ。今回は、アルファクラブ武蔵野の石井記恵さんに、お話を伺った。

時代が求める“新しい弔いの形”Revibot

葬儀業界は、2040年の多死社会に向けて葬儀件数自体が上昇する一方で、単価は減少し、規模も縮小傾向にあります。さらに、墓じまいや仏壇じまいが進み、故人を偲ぶ場所が失われつつあるのが現状です。しかし、大切な方を思う気持ちは普遍的なものですから、今を生きるご遺族や大切な方へ、時代に即した形の弔いの場所を提供できないかという思いがRevibotを展開するきっかけとなりました。

故人の写真や動画、音声データをもとにAI技術で動画を生成し、故人が語りかける映像をお届けするサービスです。倫理的配慮から、ご遺族が考えた原稿を読み上げる形式を採用しており、 最短で翌日、通常3日程度で映像を納品可能です。初期費用が99,800円~、月額保管料980円ですが、「忘れることも大切」という視点を尊重し、いつでも削除可能な仕組みを用いています。一度AIアバターを作成すれば、追加メッセージの作成も可能で、葬儀での会葬者へのメッセージの他、孫の入学式や娘の結婚式など将来のイベントに向けたメッセージも残せます。

実際に利用された方からは、葬儀で使用した際、AIと紹介しなければ生前に撮影したものと見間違えるほどリアルだというお声をいただきました。生前話せなかった挨拶や感謝の言葉を伝える機会を作るだけでなく、ご遺族が一緒に故人の言葉を考えることがグリーフケアにもつながります。

葬儀社様とご遺族との関わりは、葬儀が終わると途絶えてしまうものでしたが、Revibotが葬儀後の接点となることも、メリットだと感じています。葬儀単価が減少傾向にある中で、新たな収益源となるだけでなく、生前からデジタル遺品の管理を提案することで、将来の確実な葬儀依頼にもつながります。

AIで故人を再現するサービスは、技術さえあれば容易に展開可能ですが、日本人の倫理観上どうしても抵抗を感じる方が多いのではないでしょうか。

Revibotは、葬儀社としての60年以上の経験を活かした、当社だからこそできるサービスだと自負しています。今後は故人のSNS投稿などデジタル遺品の整理も課題になることが予測できるため、管理プラットフォームとしての役割も視野に入れています。

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