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ポルトガル移住のメリット・デメリットは?ビザ・手続き・費用も解説

ポルトガル移住のメリット・デメリットは?ビザ・手続き・費用も解説

仕事の都合や人生の見直しなどにより、ポルトガルへの移住を考える人も多いのではないでしょうか。本記事では、ポルトガルに移住するメリットやデメリット、移住に必要な手続きなども解説します。ぜひ、海外移住を考える際の参考にしてください。

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ポルトガルはどんな国?

ポルトガルに移住 ドゥエロ川

海外移住先の一つとして注目されているポルトガルは、ヨーロッパ南西側にあるイベリア半島に位置する国です。温暖な気候と都市部に流れている河川が特徴であり、食文化や国民性などが日本と似ていることから、日本からの移住先としても人気があります。

歴史的にも日本と深く関わってきた国でもあり、1543年にポルトガル人が種子島に漂着して以降、南蛮貿易を通して交易を行っていました。食文化をはじめ、日本の生活や歴史に大きな影響を与えた国の一つといってもよいでしょう。

ポルトガル移住のメリット

ポルトガルに移住 ロマンティック通り

ポルトガルを移住先として選ぶ場合、風土や経済面などにおいて以下のようなメリットがあります。特にポルトガルは移民を積極的に受け入れている傾向にあることから、仕事の都合で移住するときにはもちろん、老後の移住もしやすいとされています。

物価が安い

ポルトガルを移住先として選ぶ大きなメリットの一つが、物価の安さにあります。ポルトガルはヨーロッパの中でも物価が安い傾向にあり、特にスーパーマーケットの食料品や外食にかかる費用は日本の6割~8割程度とされています。

もちろん都市部と地方などといった移住するエリアによって物価に差がありますが、物価の安い移住先を考えることで生活費を大きく抑えることもできるでしょう。

年中過ごしやすい気候

年中過ごしやすい気候である点も、ポルトガルに移住するメリットです。ポルトガルの気候は都市部を中心に概ね地中海性気候に分類されています。地中海性気候は一般的に夏は気温が高く乾燥していて冬は温暖で雨が多く、夏と冬の寒暖差が少ない傾向にあるのが特徴です。

特にポルトガルは夏の気温が平均22度~23度で、降水量が少なく湿度も低い傾向にあることから、一年を通して過ごしやすいとされています。

治安が比較的良好である

治安が比較的良好である点も、ポルトガルを移住先に選ぶメリットです。在ポルトガル日本国大使館の「安全の手引き」によると、リスボンをはじめとした観光地が多く集まる都市部ではスリや置き引きなどの窃盗事件があるものの、凶悪重大犯罪の認知件数は少ない傾向にあります。

また、シンクタンク経済平和研究所(IEP)が公表している「2024 GLOBAL PEACE INDEX(世界平和指数)」によると、ポルトガルは全163の国と地域のうち7位と高いスコアを獲得しています。

このように、ポルトガルはヨーロッパにおいても比較的犯罪発生率が低い国の一つとされており、海外移住者にとっては安心して住みやすいといえるでしょう。

令和6年 安全の手引き(在ポルトガル日本国大使館)

令和6年 2024 GLOBAL PEACE INDEX(IEP)

日本人に馴染みのある料理が多い

日本人に馴染みのある料理が多い点も、ポルトガルを移住先として選ぶ大きなメリットでしょう。ポルトガルは大西洋に面する海洋国家でもあるため、日本でもなじみのあるマグロやサバ、アサリといった魚介類や米が日常的に食されています。

調理方法もグリルや煮魚など、日本でも定番の方法で出されることが多いため、移住後も食事には慣れやすいでしょう。

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ポルトガル移住のデメリット

ポルトガルに移住 ペーナ宮殿

ポルトガルへの移住は多くのメリットがある反面、経済面や医療面といった点においてデメリットもあるため注意が必要です。ここからは、ポルトガル移住のデメリットについて解説していきます。

税金が高い

ポルトガルへの移住におけるデメリットの一つが、税金の高さにあります。外務省によると、2023年時点での消費税(付加価値税)の税率は、日本が10%であるのに対しポルトガルは23%です。全164か国中9位と、かなり高めに設定されています。

もちろん、ものによって税率は異なりますが、日本の税率で生活費のイメージをした場合、税金によって予想以上の出費が出てしまう可能性はあるでしょう。

令和5年 世界の消費税(付加価値税)の税率の高い国(外務省)

最低賃金が低く、経済的に不安定

最低賃金が低く、経済的に不安定になりやすい点も、ポルトガルを移住先として選ぶデメリットです。ポルトガルは物価が安い反面、最低賃金も低い傾向にあります。2024年9月時点のポルトガルの最低賃金は月額820ユーロで、日本円に換算すると約13万円です。

厚生労働省の「地域別最低賃金の全国一覧」によると、2024年11月時点で日本で最も最低賃金が低い地域である沖縄の時給が952円です。1日8時間・月20日働いたとした場合でも月額15万2千320円となり、ポルトガルの賃金を上回ります。

将来的に最低賃金の引上げが行われる可能性があるものの、移住先で働くことを考える場合は日本にいたときに比べて生活が苦しくなる可能性があるでしょう。

令和6年 地域別最低賃金の全国一覧(厚生労働省)

医療水準が低い傾向にある

医療水準の低さも、ポルトガルへ移住する際の大きなデメリットといえるでしょう。特に公立病院の設備面は遅れており、実際に治療を受けるまでにかなりの期間待たされる傾向にあります。

医療費については移住先の地域や病院によって異なりますが、一般的に診療で80ユーロ程度(=約1万3千円)、一日の入院で200ユーロ程度(=約3万3千円)と、日本に比べてかなり高額になる場合があります。

また、都市部と地方でも医療水準の格差があります。移住先の地域を選ぶ際に確認しておかないと、移住後の万が一の健康トラブルに対応しにくくなるかもしれません。

現地の言語を習得しておく必要がある

ポルトガルに限らず、海外移住を考える上で「言語の壁」はデメリットの一つといえるでしょう。ポルトガルの公用語はポルトガル語です。病院などでは英語が使える場合はありますが、日本語対応が可能な医療機関はないため、移住準備の際にはポルトガル語を習得しておく必要があります。

ポルトガル移住におすすめの都市

ポルトガルに移住 リスボンの景色

ポルトガルへの移住を考える際には、地域による生活水準や風土の違いを踏まえることが大切です。ここからはポルトガル移住におすすめの都市を紹介します。

フンシャル

フンシャルは、ポルトガルの南端にあるマデイラ諸島に位置する主要都市です。ビーチや歴史的建造物が揃う観光地としても知られており、医療施設や交通の便も比較的整っている傾向にあります。移住後は豊かな自然と都市が調和する中でゆったり過ごせるでしょう。

ファロ

ファロはポルトガル南部における最大の街で、一年を通して温暖で過ごしやすい気候と旧市街の美しい街並みが特徴です。リゾート地としても有名で、ビーチやゴルフコースなど美しい自然を活かした施設も多いため、移住後にアクティブな生活を送りたい人にぴったりな地域でしょう。

ポンタ ド ソル

ポンタ ド ソルは、マデイラ諸島南西部の海岸沿いに位置する都市です。ポルトガルの中でも日照時間が長くて過ごしやすく、美しい海の眺めも楽しめることから、観光やリゾートに訪れる人が多くいます。

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ポルトガル移住に必要な準備・手続き

ポルトガルに移住するための手続きをする様子

実際にポルトガルへ移住する際には、トラブルを防ぐためにも事前に必要な準備や手続きを理解しておくことが大切です。ここからは、ポルトガル移住に必要な準備や具体的な手続きについて解説します。

①ポルトガル移住後の生活の明確化・準備

ポルトガルへの移住手続きに入る前に、まずは移住後の生活スタイルについて明確化しておきましょう。移住する目的によって、必要なビザやかかる費用も変化します。どのような生活スタイル・条件・場所で暮らしたいかを決めてから、準備を始めることが大切です。

②ビザの取得手続き

次に、ポルトガルへの入国・移住に必須となるビザ(査証)を取得しましょう。ビザを取得するためには、あらかじめ申請が必要です。ポルトガル大使館領事部に申請書類と必要書類を提出し、申請内容が承認されたらビザを発行してもらえます。ビザの発行には時間がかかるため、早めに手続きを開始しましょう。

申請用書類はポルトガル大使館のホームページからダウンロードできるため、入国・移住の目的に合わせた書類に必要事項を記載してください。また、申請の際にはパスポートや証明写真、住民票などの書類が必要になるため、あわせて用意しておきましょう。移住の際に発行する主なビザには、以下のようなものが挙げられます。

ゴールデンビザ

ゴールデンビザは「投資家ビザ」とも呼ばれており、ポルトガルに一定金額以上を投資することを条件に発行できる移住者向けビザです。ゴールデンビザの申請には、6,000ユーロほどの費用がかかります。申請の条件や手続きが難しい反面、配偶者・子供の帯同やEU諸国への移動が自由にできるといったメリットがあります。

就労ビザ

就労ビザは、ポルトガルで働くことを目的に取得できる移住者向けのビザです。ポルトガルで有効となる雇用契約を結んでいることが条件であり、一般的に職務に必要な資格や学歴証明証などが必要になります。就労ビザの取得には、約300ユーロの申請料がかかります。

リタイアメントビザ

リタイアメントビザ(D7ビザ)とは、年金収入を得ながらポルトガルで生活することを目的に取得できる移住者向けビザです。一定の年金収入があることを証明することで取得できます。リタイアメントビザは、約2,000ユーロの申請料が必要です。

③ポルトガルへの入国手続き

ビザを取得できたら、次にポルトガルへの入国手続きを行いましょう。入国の際に、取得したビザとパスポートを提示してください。

④住居の確保

ポルトガルへ入国できたら、移住に必要な住居を確保しましょう。日本と同様に一軒家や賃貸、シェアハウスなどのスタイルがありますが、地域によって家賃や条件が大きく異なる場合があるため、契約の際にはしっかり確認しておきましょう。

ポルトガル移住に必要な費用

ポルトガルに移住するための手続き

ポルトガル移住を考える際には、移住後の暮らしに必要な費用を踏まえた上で予算や移住後の計画を立てることも重要です。ここからは、ポルトガル移住に必要となる具体的な費用について解説します。

初期費用で100万円~200万円が目安

ポルトガル移住にかかる初期費用は移住先のエリアによって異なるものの、航空券や家電・家具の購入費を含めて100万円~200万円程度あれば問題ないとされています。住居の契約については、敷金・礼金として家賃の1~2ヶ月分を用意するのが一般的です。

ポルトガル移住に必要な初期費用(一例)
費用項目 費用の目安
航空券 10万円~
ビザ申請費用 10万円~
住居の敷金・礼金 家賃の1~2ヶ月分
家具・家電の購入費 50万円~
そのほか生活費(保険加入・生活用品の購入費 など) 20万円~

生活費は最低でも月々20万円程度は必須

ポルトガルへの移住には初期費用だけでなく、毎日の暮らしに必要な生活費として夫婦二人で月々20万円程度は必須となります。家賃や食費、光熱費、通信費などは移住先の環境によって大きく変化する点に注意しましょう。

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メリット・デメリットを踏まえて、ポルトガルへの移住を考えましょう

ポルトガルに移住 リスボンの路面電車

この記事のまとめ

  • ポルトガルへの移住は、物価の安さ・過ごしやすい気候などがメリット
  • 税金の高さ・経済面や医療面での不安定さなどがデメリット
  • ポルトガル移住の主な発行ビザは、ゴールデンビザや就労ビザ、リタイアメントビザなどがある
  • ポルトガル移住の初期費用は100万円~200万円が目安
  • ポルトガル移住の生活費は月々20万円程度は必須

ポルトガルは日本によく似た点が多いことから移住先として人気の高い国ですが、実際に移住する際には移住目的を踏まえて、エリアや生活スタイルを考えることが大切です。本記事で紹介したメリットやデメリット、必要な手続きもチェックした上で、ポルトガルへの移住を考えてみてください。

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