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特集

【石野真子さん特別インタビュー02】大切な方は心の中に

【石野真子さん特別インタビュー02】大切な方は心の中に

今年で芸歴46年を迎えた女優・石野真子さん。今回は、食事や運動など日頃から心がけている習慣や悩み事の対処法、そして大切な人との別れについて、語ってくれました。

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「こだわらない」がこだわり

—年齢を重ねていくことで気をつけていることはありますか?

日々の暮らしのなかで、食事には気をつけています。無理な摂取は行わず、栄養のあるものをバランスよく食べています。あとは自分の体に聞くことも大切ですね。若い頃は体に無理をさせていましたが、年齢を重ねていくうちに、自分の体と丁寧に向き合うようになりました。

—食事以外にも、取り組んでいることはありますか?

散歩やスクワットなど、小さな運動を行っています。継続が第一ですから。簡単にできる運動が自分には合っていると思います。役者としても、より良い作品をみなさまに届け続けるためにも、そうした日々の積み重ねを大切にしていきたいです。

—日頃から続けている習慣などはありますか?

部屋に花を飾ることは習慣になっていますね。花屋さんで素敵な花を見かけたら買って帰り、部屋に彩りを与えています。ベランダにも、たくさんの植物を植えています。毎年、ブルーベリーの実がなるのですが、いつの間にか、ヒヨドリが食べちゃったり。そんなこともありながら、植物と触れ合っていますね。芽が出て、花が咲き、実がなる。植物に触れていると、その成長を愛おしく感じます。

—食事や運動、家庭菜園など、こだわりはありますか?

「こだわらない」がこだわりなのかもしれません。食事も、運動も、家庭菜園も、心と体に負担をかけないように続けています。毎日をふわふわ過ごしていますね。

「まあいいか」という気持ち

—興味を持っていることはありますか?

最近は落語を聞いています。落語には詳しくなかったのですが、古今亭志ん朝さんの落語を動画サイトで聞いたとき、こんなに素晴らしい話芸があるのかと感動しました。江戸言葉を使った落語は、江戸町人の生き方も端々に感じられ、私の耳にはとても心地よく感じられたのです。志ん朝さんが生きておられる時代に、目の前で聞いてみたかったです。

—なぜ落語を聞こうと思ったのですか?

心のどこかで言葉巧みに話す人に憧れがあったのだと思います。私は物事を感覚的に捉えても、言葉でうまく伝えられないときが度々あります。そのときの「もやもや」が落語に興味を持たせたのかもしれません。素晴らしい、と。

—その「もやもや」は、どのように解消していますか?

自分自身で納得するだけです。「悩んでもしかたがない」「次は伝わるように話そう」など、頭の中で変換しています。何事も、「まあいいか」という気持ちですね。

大切な方は心の中に

—大切な人との別れをどのように考えていますか?

限りなくさびしい気持ちはありますけれども、出会えたことや今までの感謝の気持ちと共に、また会えるよね。そのときまで日々を大切に、踏ん張って生きるから見守っていてください。そして大切な方は心の中にいつもいてくれると思っています。

—『ひとたび』を読んでくれた方にメッセージをお願いします。

『ひとたび』を手に取って読んでくださった方は、大切な方を亡くされたばかりかと思います。みなさま、それぞれの悲しみがあり、簡単にお声がけすることができないのが、正直な気持ちです。大切な方との別れはとてもとてもつらいことです。みなさまのお心、お身体大切に、そして故人の思い出をたくさん語りあってくださいませ。

【プロフィール】 石野真子(いしの・まこ) 女優、歌手。兵庫県生まれ。日本テレビのオーディション番組『スター誕生!』の決勝進出を機に、歌手として芸能界入り。1978年、「狼なんか怖くない」でデビュー。『第20回日本レコード大賞』『第16回ゴールデン・アロー賞』等で新人賞を受賞。女優として、ドラマや映画、舞台でも活躍。現在放送中のNHK大河ドラマ「光る君へ」にも出演。

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