病の発覚後、周囲の制止を振り切り2人でドライブへ。最期まで我慢強い人でした
室内内装業の会社を経営していた夫は、本当に仕事が大好きでした。2022年2月にステージⅢ~Ⅳの「胃がん」と診断されてからも、それは変わらず。甥に会社を継いでもらい、抗がん剤治療を受けながら、1年間会長として奔走していました。 仕事だけではありません。がんの宣告を受けた後、夫は毎週私をドライブに誘ってくれました。日帰り温泉旅行を楽しんだり、香川の「こんぴらさん」で785段もの石段を登ったり。 義弟から「運転させないで」と叱られていたため、松山へ降り立った時には「レンタカーはやめて、タクシーを借りない?」と提案したのですが、「俺の腕が信用できない?」と返されて。今思えば、「あと5年生きられるかな」「生きられるでしょ」と楽観的に話していたけれど、本当は分かっていたのでしょう。自分に残された時間が少ないことを。 仕事熱心で、我慢強い人。2023年2月にお別れするその日まで、夫はそうあり続けたのです。
会社と相談し、合同葬を選択
私と5人の子どもたちがまず悩んだのは、「お葬式をどのような形式でしたらよいのか」です。家族葬にするか、社葬にするか、それとも合同葬か。私たちは「甥が会社を継いだのだから、社葬がよいのでは」と考えていたのですが、会社から「ご家族に送られた方が故人も喜ぶ」と言われ、結局合同葬を選択しました。 さらに、「埼玉県川口市にある会社からアクセスしやすく、収容人数の多い斎場を利用したい」と提案されたので、アクセスしやすく広いお部屋もある町屋斎場に決めました。 お葬式までの1週間、何より唸ったのはスタッフさんの対応の素晴らしさです。毎日私たちの相談に真摯に向き合うだけでなく、遺体をとても丁寧に清めてくださいました。お化粧もしていただき、「土気色だった顔が、あんなに綺麗になるんだ」と感動しましたね。
スタッフさんの細かく迅速な対応に感嘆。何事もなく葬儀を終えられました
何しろ、合同葬というのは初めての経験。そのため、担当のスタッフさんには社葬と合同葬の違いなど、基本的な知識から細かく教えていただきました。 受付の人数、香典の取り扱い、会社の取引先から頂いた供花の順番、コロナ禍で会食用の食事を準備するべきか否か。不明点があればその都度担当のスタッフさんにお尋ねしていたのですが、いつもスピーディーに対応してくださり、本当にありがたかったです。おかげさまで葬儀中は頭の中が真っ白だったものの、何事もなくスムーズに葬儀を終えられました。 中でも驚いたのが、訃報紙の修正について連絡した折のこと。訃報紙へ掲載する文章を提案していただいていたのですが、会社から「横書きではなく縦書き」「フォントも明朝体で」とNGが出てしまい……。22時頃お電話を差し上げてしまったにもかかわらず、嫌な顔ひとつせず変更してくださいました。申し訳なく思うと同時に、スタッフさんの見事な対応に舌を巻きましたね。
夫の好きだったカスミソウを祭壇に。満足のいく見送りができました
私が夫のお葬式で一番こだわったのは「お花」です。夫の好きだったカスミソウを祭壇のお花に混ぜて、綺麗にアレンジしていただきました。告別式の最後には、棺へ百合や胡蝶蘭と一緒にカスミソウも敷き詰めて。それがとても良かったです。参列者の方にも、「すごく立派なご葬儀でしたね」と言っていただけました。 夫が花に囲まれていたのは、お葬式の時だけではありません。納棺前の1週間、自宅へ夫の中学・高校・大学時代の友人が弔問に来てくれたのですが、枕花をたくさん頂きました。美しい花と、大勢の友人、同僚、そして家族に見送られた夫。きっと、本人も喜んでいるのではないでしょうか。 あれこれ迷いながら決めたお葬式でしたので、スタッフさんは大変だったのではないかと思います。ですが、プロの視点から提案していただいたおかげで、満足のいく葬儀を執り行うことができました。心から感謝しております。
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