葬儀の知識
葬儀後に行うこと
事前の準備から葬儀の手順・進行、葬儀後のアフターケアまで、
ご喪家として葬儀を執り行う際に知っておきたい知識をまとめました。
葬儀後に行うこと
葬儀が終わったらすぐ、手伝ってくれた人たちから事務的な引き継ぎをしましょう。引き継ぐ内容は、香典と香典帳、会葬者名簿、現金出納帳、供花供物帳、弔電など。立て替えてもらった必要経費は確認してその場で精算しましょう。葬儀にかかった費用は、原則として相続税の控除対象となるので、出納帳は正確に記載し、書類はすべて保管しておきます。
葬儀の翌日からは故人との関係を踏まえ、あいさつ回りを行います。最近はそうした慣習が薄れていますが、故人が亡くなってから葬儀までの間にお世話になった方、弔辞・弔電をいただいた方にはせめてお礼状を送りましょう。
ご逝去の後は、住民票や戸籍、健康保険・介護保険、年金、相続などに関する届け出が必要となります。届け出の内容は年齢や家族構成になどによって変わるため、「何を、いつまでに、どこに」提出しなければならないかをまず整理することから始めましょう。届け出に必要な添付書類には重複するものも多いので、二度手間にならないよう、スケジュールを把握して準備することが必要です。
この他葬儀後は、公共料金の契約者の名義変更や利用停止、固定電話や携帯電話の加入権承継や解約、インターネットプロバイダーの解約、マイナンバーカードの返却、運転免許証やパスポートの返却、クレジットカードの解約、銀行への死亡届けと名義変更など、さまざまな事務手続きを行う必要があります。
じっくりと現実と向き合う時間を
葬儀の準備や実施、その後の手続きなどに追われている間は、なんとか気丈にふるまうことができても、家族を失った深い悲しみから立ち直ることは容易ではありません。大切な人と別れた現実が受け入れられず、一時的にショック状態に陥ったり、周囲に当たってしまったり、引きこもり状態になってしまったり……。頭では理解できても、心に負った傷、喪失感からなかなか抜け出せない辛い時期を、誰もが経験します。
そんな時、遺された方がじっと我慢し続けることは、よくありません。慌てず気長に、悲しみをしっかり受け止めながら、現実を受け入れる時間を持ちましょう。 辛い記憶や過去の出来事が少しずつ思い出に変わり、故人なき新しい生活へと希望を持って歩み出すことができる日まで、じっくりと現実と向き合うことが大切です。
◎より詳しく知りたい方は、東京博善株式会社監修の『遺された方への解説書「豊かな死を受け入れるために」』をご覧ください。